上映作品

ノルウェー映画の新しい風 NEW TREND IN NORWAY

真実の恋

 
 

■原題:Jørgen+Anne=sant/英題:Totally True Love
■監督:アンネ・セウィッツキー(Anne Sewitsky)
■出演:Maria Annette Tanderød Berglyd/Otto Garli/Aurora Bach Rodal/
Vilde Fredriksen Verlo/Kristin Langsrud/Peter Holene
■2011年 ノルウェー■83min■字幕:日本語・英語【With English subtitles】
■言語:ノルウェー語/英語 (Norwegian, English)       

    2011年ノルウェーアカデミー(アマンダ)賞最優秀編集賞受賞

    2月10日(日)11:30〜 / 11日(月)21:20〜 / 14日(木)14:00〜


ストーリー

恋バナに花を咲かせる女の子たちが理解できない10歳のアンネ。周りからは変人だと思われているけれど、気にせずマイペースに暮らしていた。そんなある日、近所の空き家に越して来たヨルゲンに一目惚れしてしまう。その家は、幽霊が出ると噂になっている空き家だった。恋に狂った娘のヘルガを、父親が殺して壁に埋めた…。と、子供たちの間では語られていた。
一方、学校では、クラスの人気者でシャンプーのCMにも出演している美少女のエレンも転校生のヨルゲンを狙っていた。やがてアンネは、恋に生きたヘルガに自身を重ねるようになり、エレンを蹴落としてでもヨルゲンを手に入れようと画策するが…。


作品紹介

原作は、本国では有名なVigdis Hjorthによる児童文学。アンネ・セウィッツキー監督自身も10歳の頃夢中になったという初恋物語を、優しいまなざしで描き出す。抱いている「初恋」のイメージによっては、まさに「恋愛バトル勃発」な展開に、面食らってしまうかもしれない。アンネが、恋に狂ったヘルガに自身を投影させるストーリー構成もおもしろい。このような物語が子供向けに作られるというのも、子供向けの文化が成熟している北欧ならではである。
大人が求める子供像ではなく、子供の視点で描かれた子供たちの姿に、子供は共感し、大人は忘れていた感覚を思い起こしたり、当時は気付かなかったことに気付いたりするだろう。それぞれの世代で、それぞれの感じ方を楽しめる作品になっている。
撮影中は、本編とは違う相手と恋をしたりケンカしたりと、また別のドラマが繰り広げられていたとか。 (細川)