上映作品

北欧パノラマ

NOKAS

 
(ジャパンプレミア)
 

■原題:Nokas/英題:Nokas
■監督:エーリク・ショルビャルグ (Erik Skjoldbjærg)
■出演:Marit Synnøve Berg/Frode Winther Gunnes/Morten Larsen
■2010年 ノルウェー■87min
■言語:ノルウェー語(Norwegian)
■字幕:日本語・英語【With English subtitles】

    2011年ノルウェーアカデミー(アマンダ)賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞

        2/8(土)13:30〜  2/10(月)19:00〜  2/14(金)21:10〜


ストーリー

2004年4月5日、午前8時。ノルウェー第4の都市スタヴァンゲルで、警備会社「NOKAS(ノカス)」が11人の武装集団に襲われる。建物内にいた従業員は彼らが侵入してこようとする間になんとか逃げ出すが、その日のノルウェーはイースターの休日であったため、警察の対応は後手に回ってしまう。犯行は綿密に計画されたものだった…。


作品紹介

わずか20分の間に約5700万クローネ、日本円に換算して約9億円が盗まれたノルウェー史上最大最悪の現金強奪事件を、オリジナル版『インソムニア』や『私は「うつ依存症」の女』で知られるエーリク・ショルビャルグ監督は、たとえばハリウッドの犯罪活劇のように過剰にドラマチックには描かず、まるで警察の調書でも紐解くかのようなヒヤリとした緻密さで再現する。
それによって映画からは、事件の前後関係や背景よりも、目撃者の心理的変遷や、いかに犯行が警察の虚を突くよう分刻みに計画されたものだったかがリアルに伝わってくる。
また本作で驚きなのは、事件に対するのん気といえばあまりにのん気な市民の反応だが、しかし1994年から2004年までの10年間にノルウェーの警察が発砲した銃弾の総数はたったの79発らしく、その内の48発がこの事件の時のものだというのだから、事件を訓練と勘違いした市民の最初の反応にも頷けよう。
製作本数は少ないながら、近年他の北欧諸国とはひと味もふた味も違った異色の作品を作り続けているノルウェーらしい1本だ。(栗本)